アマルガム(水銀)など有害重金属とカンジダについて
乾癬を本当に根本的に治すのであれば、銀歯など水銀の詰め物の除去は必須であり、真っ先に取り組むものであるということを、何度も述べてきましたが、なぜそれほどまでに重要なのか?
僕は自己免疫疾患に罹患しているほとんどの方は何らかの重金属の曝露による影響を受けていると思っています。
すでに銀歯については触れてきましたが、有害重金属は水銀だけでなく、鉛、カドミウム、ヒ素、クロム、ニッケル、アルミニウムなどがあり、タバコには水銀はもちろん、他の有害重金属も含まれており、まさに有害化学物質の塊といって良いでしょう。
ですから銀歯があり、喫煙をし、大型魚をよく食べている自己免疫疾患持ちの方であれば、どんどん症状を悪化させていることは間違いありません。
また2023年頃から井戸水からPFOAが、国の暫定指針値よりも高濃度に検出される地域がたくさん存在することが明らかとなりました。
PFASと自己免疫疾患
有機フッ素化合物のPFASのうち「PFOS」と「PFOA」の2つの物質が有害であると指摘されています。
そもそも井戸水にはヒ素、鉛、カドミウムが含有されていることもあり、昔は当たり前のように井戸水を飲んでいたわけですから、そういった有害重金属の体内への蓄積が自己免疫疾患を引き起こしていると思います。
自分自身が井戸水を飲んできていなくても、親が井戸水を飲んできた世代であれば、親が重金属の曝露をした状態で妊娠、出産したことで先天的に自己免疫疾患を引き起こしやすい体質であった可能性も捨て切れません。
またPFOAと自己免疫疾患、潰瘍性大腸炎の関係性を示唆した研究論文が2013年に公表されました。
我々は乾癬に限らずですが、自己免疫疾患の原因は〇〇であると原因を定義していますが、まだ人類が認知していない原因はあると思っています。
話を戻しますがカンジダのバイオフィルムを剥がす為に、前述したハーブ等の対策を行っていくと、そのバイオフィルムが破壊されることでカンジダが死滅し、カンジダが保有していた毒素や重金属が放出されることでダイオフになるわけですが、銀歯が過去に口の中にあり、除去した方がこのカンジダ除菌をすると、水銀が放出されることで蕁麻疹や痒みなどが強く出る場合があります。
そもそも銀歯は取り除けば、それで最終的なゴールというわけではなく、すでに体内に曝露され残留している水銀を排出しなければ、真の解決とはならず、銀歯を取り除いてから、その溜まった水銀が徐々に排出されていき、体調を悪化させる方もいるので、そういった意味で言うと、銀歯除去は一旦のゴールではあるけれど、水銀との新しい戦いの始まりとも言えます。
銀歯がある状態でのカンジダ除菌はNG
では、ここから体内に残留している水銀の排出について述べていきますが、まず先に、現在、口腔内に銀歯がある方はこのカンジダ除菌は行ってはいけません。
理由は皮肉にもカンジダがメチル基の転移により、メチル水銀の毒性を多少なりとも減らしてくれているわけからです。
なので緩衝材的な役割をしてくれているカンジダを除去した状態で、引き続き銀歯による水銀曝露が続くと、以前よりも悪化する可能性があります。
ですから、まず完治に向けて何よりも先に行うべきは銀歯の除去であると何度も申し上げている理由です。
デトックスとキレーションの違い
重金属除去における「デトックス」とは細胞内やミトコンドリア内の有害重金属を除去することであり、「キレーション」は細胞の外の有害重金属をキレート剤で排出するような感じで、キレート剤というのは特定の金属と結びつくことにより、金属を不活性化する働きをするものを指します。
有害重金属は細胞の外と細胞の中に蓄積していると考えられており、細胞の外に蓄積されている有害重金属はキレート剤によるキレーション治療を行い、腎臓を通して尿中に排出されます。
このキレーション治療には尿中誘発試験を行ったうえで、Ca-EDTA、Na-EDTAのキレート剤を点滴するのが一般的です。
また細胞内の有害重金属を除去する為のデトックス治療はビタミン、ミネラル、またグルタチオンといった栄養をしっかり摂り、重金属の排出能力を高めるといった治療を行います。このデトックスは肝臓から処理され排出されます。
グルタチオンのサプリは販売されていますが、リポソーム型のグルタチオンサプリが良いとされています。
カンジダのバイオフィルム破壊にはNAC(N-アセチルシステイン)が有効と述べましたが、このNACはグルタミンの前駆体ですのでグルタチオンを増やす意味でも摂取するのが良いでしょう。
ただグルタチオン合成にマグネシウム、ビタミンB2、B6、B12も必要なのでしっかりとこれらのビタミン、ミネラルも補給してください。
体が酸化していると抗酸化の働きが求められ、そこにグルタチオンが使われます。
グルタチオンが抗酸化の働きに使われてしまうと肝心の有害重金属にグルタチオンを使おうと思っても枯渇しているわけなので一向に有害重金属が排出されません。
そこで抗酸化物質を摂った方が良いですが、どのビタミンが良いかというとビタミンCが有効ですので、しっかりとビタミンCの血中濃度を上げておくことで、グルタチオンの浪費を防ぎ温存でき、有害重金属に活用できるのでこまめにビタミンCを摂りましょう。
有害重金属と生理不順や不妊について
有害重金属のキレーション治療を行っている最中に生理不順になるなど、重金属がホルモンバランスに影響を与えることが示唆されています。
これは有害重金属というのは脂質と関係が深く、脂肪細胞内に有害重金属が蓄積されるわけですが、脂肪細胞から様々なホルモンが出ていたり、女性は皮下脂肪が多いといった特性があるので慎重にキレーション治療を行う必要があります。
それ以外に男女問わずですが、乾癬など自己免疫疾患が起こる要因は未消化物が原因ですが、有害重金属が体内に増えると酵素の働きを阻害してしまうので、基本的に自己免疫疾患がある方は酵素の働きが弱いと考えた方が良いでしょう。
また酵素は年齢と共に減少してくるので、積極的な酵素量を増やすサプリ、食物酵素、また酸性食品を摂り入れる必要があります。
これからの人生で出産を考えてらっしゃる女性は、この有害重金属の対策はしっかり行われた方が良いと思います。
有害重金属があれば、体内に間違いなく炎症が存在し、それが不妊と関連していますし、臍帯血、胎盤に重金属が蓄積されやすいとも言われています。
勝手に自分は有害重金属にかなり曝露されていると判断して、色々と取り入れるのは良くないので、こういったキレーション、デトックスに精通した医師の元で指導を仰ぐのが賢明な判断だと思います。
有害重金属の曝露による不妊は女性側だけの問題でなく、もちろん男性側が原因の場合も起こり得ます。
このようなことを活字にすると妊娠するのが怖くなったりするかもしれませんが、こういった有害重金属による影響がどこにどれほど出るかは個人差が大きく、明確な基準があるわけではありませんし、過度な影響を及ぼすケースは確率的に低いのであまり恐れる必要がないことは付け加えておきます。
ただ無知であった為に、有害重金属の影響で自閉症の子どもが生まれてしまうなど何らかの障害を持ったお子さんを出産すると、そこから逃れられませんし、後悔や自責に日々苦しむので、このようにお伝えしているだけです。
有害重金属に関する検査
重金属が溜まっている検査として「毛髪ミネラル検査」「オリゴスキャン」「尿中重金属排泄試験」があります。
毛髪ミネラル検査は毛髪中にどれくらいの重金属が溜まっているかを調べる検査で費用はクリニックによって異なり、1万円~3万円程度です。
自分で検査を行い、郵送でも可で、自分の場合は当然費用は安く済みます。
ただ毛髪ミネラル検査で気をつけたいところは体の有害重金属の解毒の力が弱まっていると、この毛髪中に数値として出ない場合があります。
また日本国内の検査と、海外の検査がありますが、日本人は基本的に水銀曝露量が多い民族と言われており、その平均値が高いゆえに結果の数値が平均値であれば問題なしと解釈してしまう懸念があります。

毛髪ミネラル検査は水銀や鉛といった有害重金属だけでなく、マグネシウム、カルシウム、セレン、ヨウ素、モリブデン、亜鉛…といった必須ミネラルの数値も測定してくれるわけですが、有害重金属が蓄積していると、毛髪へ排出する機能に障害が起こります。
これをミネラル輸送障害と言いますが、この障害が大きければ大きいほど上図のミネラルのバランスが悪く、歪なバランスになるわけです。
体はバランスであり、バランスとは均等、均衡ですので、どのミネラルも過不足のないキレイな状態が好ましいわけですが、アトピーや乾癬など自己免疫疾患がある場合は、例外なく歪なバランスになっています。
これによって特定のミネラルが一般の健常者よりもかなり不足しているので、その不足を補う為に何倍ものミネラルが必要となり、食事だけでは補えないので、サプリ等を用いてバランスを取る必要があるのです。
ちなみにここでは有害重金属といってもアマルガム(水銀)を主として取り扱っておりますが、制汗剤や調理器具などに含まれているアルミニウム、毛染めなどの鉛など他にも有害重金属は存在します。
毒性の低いものもあり、短期的に問題なくても、長期的に見ると影響を及ぼすものもあり、あまり神経質になり過ぎるのはよくありませんし、避けられないものは避けられないものとして受け入れ、それを体内に溜めない為の食生活を含む知識、方法、また蓄積してしまっても解毒をする方法を身につけておくことは、この化学物質まみれの現代を健康に生き抜く為の必須のものであると確信しています。
オリゴスキャン

画像引用:https://komorebi-shinryojo.com/
オリゴスキャンというのは手の平をスキャンする事で、組織や血管壁に沈着している水銀、アルミニウム、鉛といった有害重金属14元素と必須&参考ミネラル20元素を調べる為のものです。(※調べられる元素は今後増えるかもしれません)
費用は1万円~2万円程度です。
オリゴスキャンで気をつけたい点は、あくまで手の平で測定したものであり、体全体の重金属の蓄積度合いを測定することはできません。(※オリゴスキャンの製造メーカーは体全体ができると主張するかもしれませんが…)
重金属の蓄積は細胞内やミトコンドリア内だけでなく、細胞外にも存在し、この全てをオリゴスキャンで知ることは不可といって良いと思います。
そして水銀は脂肪組織に溜まるものなので手の平で測定しても低値となることが多いです。
なので毛髪ミネラル検査やオリゴスキャンを実施して、水銀が低い値だったので安心をしていたら、一向に症状が改善されないので水銀デトックス治療をしたら、その蓄積されたものが放出されて不調になることはよくあります。
尿中重金属排泄試験
DMSAをキレート剤として使用し、6時間尿を溜め、キレート剤の効果で尿中に排出される有害重金属と必須ミネラルの全38項目を調べます。費用は4万円~6万円程度です。
尿中重金属排泄試験も同様に体の有害重金属の解毒の力が弱まっていると、試験を行っても正確な数値として出ない場合があります。
ここまで三つの検査について触れてきましたが、体内の解毒の為の酵素が機能していないことによる排泄障害の状態であれば、数値は正確に出ないことも多々ありますが、前述したキレーション治療、デトックス治療を行っていくと、どんどん体内の水銀が排出されていき、そういった排出過程でこのような検査をすると、人によっては水銀が大幅に上昇した数値が計測される場合もそれなりの割合で発生します。
だからこそ、この有害重金属の検査については片手間でやっているようなクリニックではなく、分子整合栄養医学、機能性医学をメインとしている臨床経験の多い医師の元で行うべきであると思います。
代謝異常の多くが有害重金属や添加物、農薬や抗生物質など生体外異物による酵素の働きの阻害によるものなので、大腸がんが増えている要因は間違いなく、これらが深く関係していると思います。
尿中有機酸検査
ここまで有害重金属の解毒に関連した検査について触れてきましたが、自分は銀歯がないから大丈夫…という方も、本当は有機酸検査をして水銀に限らず、有害重金属の曝露をお調べになられた方が良いとは思います。
ただ有機酸検査は以前は4万円程度でしたが、為替の影響を受けるので5万円~6万円以上のクリニックもあり、容易に手が出せる金額ではありませんが、そのまま放置したり、悪化していく方が病気になったり、不調になったりで高くつくので検査を推奨致します。
検査をしたからといって、結局は有害重金属の除去はやらなければいけないので、ここでご説明しているようなアクションをご自身で実行できるようでしたら、検査の過程を経ずに除菌等されれば良いと思います。
水銀によるダイオフ症状はどれくらいの数の銀歯があったか、どれくらいの期間使用していたか、また大型魚、喫煙、他の有害重金属など他の要因も絡んでくるので、水銀量や有害重金属の曝露量に比例にして症状が大きくなります。
カンジダ除菌を始めてから、あちこち痒みが出たり、発疹、蕁麻疹といったものが何か所から出てきたとしても、それは死滅反応であったり、体の中の浄化している過程であることが多いので心を折れないようにして頂きたいと思いますが、親の代から自己免疫疾患があり、ご自身も自己免疫疾患を引き起こしやすい食生活、生活習慣があれば、かなりの量の有害重金属の曝露が考えられますので、よほどの知識と覚悟とサポートしてくれる方がいないと危険性が高いのでお気をつけください。
またカンジダ除菌を行っている最中も、しっかりとリーキーガット対策として、前述したビタミン、ミネラルをしっかりと摂ることをお忘れなく。
ダイオフ症状がキツく出ると本当に下痢になったり、頭痛が襲ってくるなど、体調不良になることがあるので、お仕事や大事な行事が控えている時などタイミングにお気をつけください。
モリブデン
カンジダ除菌で放出された有害重金属は肝臓で解毒処理されますが、ダイオフ症状がキツく出るのは肝臓への多大なる負担であり、肝臓はサイレントキラー(沈黙の臓器)と言われ、少々負担をかけても分かりやすく何らかの症状が出るわけではないので、どんどん酷使させてしまいますので、肝臓ケアも本来はしっかりすべきものです。
有害重金属の肝臓での解毒処理時に必要な補酵素が、モリブデンというミネラルです。
あまりサプリもどんどん増やせば良いわけではないので、この解毒処理の為にモリブデンのサプリを摂る必要があるかどうかは、症状の強さ次第で個人差が大きいです。
ちなみにモリブデンは穀類や豆類に多く含まれています。
カンジダ菌が死んで放出される有害物質がきちんと肝臓で解毒され、便や尿から排出されてないと腸肝循環の働きにより、有害物質の体内循環により真に除菌、解毒完了とはなりません。
ですのでモリブデンなどの力を発揮してもらうと共にクロレラやチャコール、ベントナイト、クレイといった有害物質を吸着してくれるものを摂り入れましょう。
ただこういった活性炭サプリは体に必要なビタミン、ミネラルも排出してしまうものがあるので、並行してしっかりとビタミン、ミネラルのサプリを摂って下さい。
ビタミン、ミネラル不足は免疫低下を招き、それがカンジダ増殖の一因となりますので。
シンバイオティクス

ある程度、カンジダ除菌も進み、ダイオフ症状も出なくなりSIBOでないことも確かであれば、「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を組み合わせた「シンバイオティクス」を取り入れてみるタイミングと言えます。
このタイミングにおいては、引き続きカンジダを増殖させかねない食事は控えるべきですので、ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸菌といったものはサプリから摂取するのが望ましいです。
ただ善玉菌の餌となる食物繊維については、善玉菌を増やして腸内を良い状態に作り変える上で摂取はして良いと思います。ちなみに大腸にはビフィズス菌、小腸には乳酸菌が生息しています。
カンジダ症の対策は腸壁を修復することを先に行うべきと述べましたが、これはリーキーガット対策であり、このリーキーガット対策が免疫力をアップさせることでもあり、免疫力をアップさせた上で善玉菌を増やすことでカンジダ勢力を弱めて、おとなしいカンジダの状態にまで持っていこうとするわけですが、カンジダ菌は乳酸菌が嫌いなのでハーブ等で除菌をするのはあくまで一つの過程であって、善玉菌を増やしていかないと除菌の真の成功はないと考えて良いでしょう。
ここまでカンジダ、有害重金属の除去についてお話してきましたが乾癬は恐れる病気でも、諦める病気でもありませんので、しっかりと体内を整えて完治を果たしてください。
目次
①乾癬の主な原因
②胃腸の対策
③消化酵素サプリと塩酸ベタイン
④ピロリ菌と自己免疫疾患
⑤アマルガムは想像以上に悪影響
⑥リーキーガット症候群と腸内環境①
⑦リーキーガット症候群と腸内環境②
⑧重度の場合は解毒が必要かもしれません
⑨自己免疫疾患における最終的なゴール
⑩消化吸収の有用な対策
⑪カンジダの基礎知識とバイオフィルム等の対策
⑫カンジダ除菌とダイオフ
⑬有害重金属の検査とデトックス・キレーション
